philos

高橋 巖『シュタイナー哲学入門――もう一つの近代思想史』岩波現代文庫 (2015)

カッシーラー『認識問題1』みすず書房 (2010)

中世において学問の世界をリードしていたイスラーム文明がなぜ神秘主義に傾斜していったのか?逆に問うならば,ヨーロッパ文明はなぜ神秘主義に対抗する思想をもちえたのか? みすず書房の本の装丁はテンション上がる.

カッシーラー『認識問題2−1』みすず書房 (2000)

『空間と時間,延長と運動は,ものではなく,考察の仕方なのである.』ライプニッツ

カッシーラー『認識問題2−2』みすず書房 (2003)

『場所は物体に依存するなにかではないが,しかしまた,純粋な知性概念でもない.それでは場所は知性以外のところでどのような種類の実在性をもつのかについては,たとえ場所になんらかの種類の実在性を認めざるをえないとしても,私はあえてはっきりさせた…

アリストテレス全集

Frege と Grothendieck

「概念は関数である」という発見は「スキームは関手である」という定式化の起源.

Thomas Aquinas, De principiis naturae

エディット・シュタイン『現象学からスコラ学へ』九州大学出版会 (1996)

asin:9784873784403 フッサールとトマス.偽ディオニシウス・アレオパギタ.

G.E.M.アンスコム, P.T.ギーチ『哲学の三人―アリストテレス・トマス・フレーゲ 』勁草書房 (1992)

木田元『マッハとニーチェ』新書館 (2002)

19世紀ヨーロッパ諸学の鳥瞰図がマッハを軸にして描かれている.ロシアのマッハ主義者たちも興味深い.

Chase/Reynolds, Analytic Versus Continental, Mcgill Queens Univ. Press, 2011

belief

主観を可能世界の族ととらえるとき,族の中のすべての可能世界において真である命題が belief である.

レヴィナス「実存から実存者へ」講談社 (1996)

図書館で借りてみたら意外と読めたので,古本屋をまわってついにゲット,喜んで読んでいた.ところがすでに持っていたことが判明する.

同時性から隔時性へ

相対論のテーゼは「同時性から隔時性への転換」であった. 同時性は同値関係だが隔時性はそうではない.一方,非隔時性は順序関係である. 隔時性はレヴィナスの用語でもある.

レヴィナス「全体性と無限 (上)」岩波文庫 (2005)

置いといて

昔のテレビ番組で,お題をジェスチャーで伝えてそれを当てるというゲームをよく見かけたが,その中で「置いといて」というジェスチャーがおもしろかった.これは前にある箱を横に動かすようなジェスチャーで,それを「置いといて」と一意的に解釈することが…

富松保文「アリストテレスはじめての形而上学」NHK出版 (2012)

セネカの時代にはensというラテン語がなかったのでオンというギリシャ語が訳せなくて弱ったらしい.

小林 剛「アルベルトゥス・マグヌスの感覚論―自然学の基礎づけとしての」知泉書館 (2010)

isbn:9784862850942 アルベルトゥス・マグヌスが教皇ピオ十二世により自然科学者の守護聖人とされたのが1941年.奇しくもマンハッタン計画の始まった頃.

F. ファン・ステンベルゲン「トマス哲学入門」白水社 (1990)

isbn:9784560057049 トマスが「物体の場所とはその表面のことである」という議論をしているらしく,その理由は,物体は動いてよそに行ってしまうし,かと言って物体の占めている空間の方は実体ではないし,ということらしい.(トマスはアリストテレスに従っ…

抽象

抽象とは単純にそれだけで考察するという仕方によるものであり,一つのものを知性認識するときにほかの事柄について考えないことである.(トマス・アクィナス「大全」1.85.1.第一異論解答)

プリースト「存在しないものに向かって 志向性の論理と形而上学」勁草書房 (2011)

ザハヴィ「フッサールの現象学」晃洋書房 (2003)

大久保正健「人称的世界の倫理」 勁草書房 (2005)

著者にいきなり「数とはなんですか」ときかれた.

レヴィナス「実存から実存者へ」講談社 (1996)

図書館で借りる.

渡邊二郎編「ハイデガー「存在と時間」入門」講談社学術文庫 (2011)

原本は有斐閣より出版 (1980).第二章の執筆者の消息がわからないらしい.

渡邊二郎「現代哲学 英米哲学研究」日本放送出版協会 (1991)

放送大学テキスト.後に「英米哲学入門」ちくま学芸文庫 (1996). isbn:9784480083050 まるでボクシングの世界タイトル戦の前の記者会見のように,英米哲学に対して渡邊が吠えまくっている一方で,わかりやすくていねいに説明しているところがおもしろい.1…

ロムバッハ「実体・体系・構造―機能主義の有論と近代科学の哲学的背景」ミネルヴァ書房 (1999)

isbn:9784623029761 原題は「Substanz, System, Struktur」.頭文字がそろっていてかっこいい. 辻村公一に気をつかってなのか,Sein を「有」,Ontologie を「有論」と訳しているのが読みにくい.木田元も呆れていることだろう. http://d.hatena.ne.jp/yos…

木田元「マッハとニーチェ」新書館(2002)

アインシュタインの親友だったフリードリッヒ・アードラーの話がおもしろい.テロリストになったアリョーシャ・カラマーゾフ,といった感じの人だ. ニーチェの「ヨーロッパのニヒリズム」から「ユークリッドのニヒリズム」ということばを思いついた.以前サ…

Tim Maudlin, Quantum Non-Locality and Relativity: Metaphysical Intimations of Modern Physics, Wiley-Blackwell (2011)

二子玉川のスタバで前にすわっていたおにいさんが読んでいた.

山内 志朗「存在の一義性を求めて――ドゥンス・スコトゥスと13世紀の〈知〉の革命」岩波書店 (2011)