phys

ゲージ理論

図形は,(1) 対称性 (2) 曲率 という2つの観点から捉えることができる. たとえば円の場合,(1) 回転と鏡映の対称性があり,(2) 曲率は半径に反比例する. 対称性を記述する概念として 群 と リー代数 がある. 群,リー代数,曲率を用いて自然界の相互作用…

物理の本

清水 清孝『シュレーディンガー方程式の解き方教えます』共立出版 塚田 捷『仕事関数』共立出版 JJ サクライ『現代の量子力学(上・下)』吉岡書店 ハーケン『固体の場の量子論(上・下)』吉岡書店 堀内 昶『核子が作る有限量子多体系』岩波書店 野本 憲一…

磯暁『現代物理学の基礎としての場の量子論』共立出版 (2015)

放送大学文京学習センターでスガモトさんを囲んでゼミが始まった.

数式を使わない電磁気

電磁気は,電界と磁界に直交する方向にエネルギーが移動する現象である. 右手の親指が電界の向きを指し,他の指が磁界の向きを指すとすると,手のひらの向く方へエネルギーが移動する. 電流の流れる導線を軸とする円柱を考える.電流と同じ向きの電界がか…

スピン

電子は磁気双極子.磁気モーメントは角運動量に平行. 電子の角運動量の成分という物理量の値は,± ℏ/2 のみを取る.変化は ± ℏ . 電子の角運動量の成分の2乗は (ℏ/2)2 である. 電子の角運動量の x 成分,y 成分,z 成分という物理量に対する,固有…

Bohr の原子模型

微細構造定数 電子を粒子と見る.電磁波の放射は無視する. 電子を波動と見る. よって, イオン化エネルギーは, とすると, よって.原子の中の電子の運動という概念を意味付けることはできない.

原子

物質は原子でできている.原子の大きさは 10−10 m = 0.1 nm 程度. 原子の中はどうなっているか? 原子どうしはどのようにつながっているか? 原子の中はどうなっているか? 原子の中心には,正の電荷をもつ原子核があり,そのまわりに負の電荷をもつ電子が…

中性子星と超伝導

中性子星は巨大な数の同一フェルミオンの束縛状態.平均場近似で考えると,基底状態のエネルギーが高すぎる. 中性子が Cooper 対をつくり,ボソンのように振る舞うと考えられる.

原子核と排他律

pn の束縛状態(重陽子,スピン1)があり,励起状態がなく,pp, nn の束縛状態がないのは,排他律に関わる. 原子核で陽子と中性子が同数に近いのも,同様に排他律に関わる.

多田 順一郎『わかりやすい放射線物理学』オーム社 (2008)

物理学概論は放射線を中心に組み立てるべき.

菊池 健 『原子物理学―微視的物理学入門 増補版』共立出版 (1979)

古い本だが今でも現役. 高校レベルの次の段階の物理学概論.

Hamilton 力学

位置の変数 と運動量の変数 の n 個の対を考える. 位置を時間の関数で表すのが運動 ( n 個の1変数関数).エネルギーを運動量の関数で表すのが Hamiltonian ( 1 個の n 変数関数).位置の時間による微分が Hamiltonian の運動量による微分に等しい,とお…

Seibergの講演を聴く

IPMUにて.さっぱりわからなかったとオオグリさんに言ったらいろいろ教えてくれた.来た甲斐があった.ハマナカさん,ヤマザキさんと話す.

Seiberg さんの講義を聴く

IPMUにて.

Seiberg さんの講義を聴く

IPMUにて.超対称性とその破れについて.

重力波検知さる

カンダさんのコメントが新聞に出ていた. LIGO(米)という巨大な干渉計による.Michelson-Morley の実験 (1887) を彷彿させる. 光は電磁場の振動.ポインティング・ベクトルが一定の方向を向くように振動するので,エネルギーが運ばれる. 重力波は重力場…

エネルギーからはじめる電磁気

電磁気は,電界・磁界に直交する方向にエネルギーが移動する現象である. 電界 と磁界 の間の角が であるとき,電界・磁界方向の張る面積 の面を時間 の間に横切るエネルギーは, 電界と電荷 電流 の周りで電流方向の電界 をかける. 時間 の間に導線中の荷…

応力テンソルの対称性

を力の密度とすると,力のモーメントの密度は, よって, ならば,力のモーメントの密度は発散で書ける.

A. ギニエ『物質の構造・下』共立出版 (1983)

液体と3次元の球の充填. 中間秩序はひも状の分子に由来する.

A. ギニエ『物質の構造・上』共立出版 (1983)

結晶の単位胞の中の原子配置を原子モチーフとよんでいて,フランス語の科学用語としての motif の語感がわかるような気がする. 細かいところになるほどと思わせるコメントがある. 物質系を秩序相と無秩序相に分ける.要はX線回折で『見える』かどうかで区…

物理量について

Gibbs エネルギー エントロピー増大則は,エネルギー保存則を用いて系の外部の変数を消去し,系の内部の変数だけで表すと,Gibbs エネルギーの減少則という形に書き直すことができる. Poynting ベクトル 電界・磁界に直交する方向にエネルギーが流れる. 応…

電磁場のエネルギー・運動量テンソル

はエネルギー密度. はエネルギーの流れ. は運動量密度. Maxwell 方程式 より, は応力テンソル. は4次元ベクトル空間上の2階対称テンソルを定める.

エネルギー・運動量テンソル

角運動量保存則より,応力テンソルは対称. ローレンツ不変性より,運動量密度はエネルギーの流れに比例する. エネルギー密度・運動量密度・エネルギーの流れ・応力テンソルから4次対称行列ができる.これをエネルギー・運動量テンソルという. これに対し…

電磁場の中の粒子

Lagrangian に対する Euler-Lagrange 方程式は, とおくと, と書ける. ただし,解析力学の意味での運動量は ではない. このとき,Faraday の電磁誘導の法則と磁束の保存 が導出される.

分子の形

電子の波を動径・経線・緯線方向に分解して考えるとき,経線方向の定常波の節・腹の方向が,分子の形に反映する.

熱力学

熱力学のコースの目標は,Gibbs エネルギーの理解(反応がどちら向きに進むか)に設定するのがよいのではないか.

振動と波動

振動は,ある量が時間に関して周期的に変動する現象. 波動は,空間の各点において振動が起きていて,位相(振動のタイミング)が位置が変わるとともにずれていっている現象. 波の腹・節が進むように見える方向が波の進行方向. 電磁波とは,電界・磁界の波…

山田勝美『原子核はなぜ壊れるか―放射性崩壊の鍵』丸善 (1987/7)

なぜかチェルノブイリ事故 (1986/4) への言及がない.

Lorentz 不変な速度分布

光速を とする. ある慣性系で速度 の粒子を速度 の慣性系から見た相対速度は これは,光速の不変性と複比の射影不変性より, となることから導かれる. したがって,測度 は変換 に対して不変である. ここで,

永江・永宮『原子核物理学』裳華房 (2000)

原子核だけでなく,現代物理の自然観の本でもある。