コンパクト性 (2)

系1 X_1,X_2 がコンパクトならば,X_1\times X_2 もコンパクト.

証明 任意の位相空間 T に対し,仮定より,射影
X_1\times X_2\times T\to X_2\times T,\quad X_2\times T\to T
は閉写像.よって X_1\times X_2\times T\to T も閉写像.//


系2 X がコンパクト,f:X\to Y が連続な全射ならば,Y もコンパクト.

証明 位相空間 T および閉集合 A\subset Y\times T に対し,
f_T=f\times\mathrm{id}_T:X\times T\to Y\times T とおくと,
{f_T}^{-1}(A)閉集合で,f_T({f_T}^{-1}(A))=A.
よって AY\times T\to T による像は,
{f_T}^{-1}(A)X\times T\to T による像に一致するので,閉集合.//


系3 コンパクト空間の閉集合はコンパクト.

証明 コンパクト空間 X閉集合 A に対し,A\times TX\times T閉集合
よって,A\times T閉集合X\times T閉集合.//


系4 コンパクト空間から Hausdorff 空間への連続写像は閉写像

証明 Y を Hausdorff 空間とすると,対角集合 \Delta\subset Y\times Y閉集合
X をコンパクト空間,A\subset X閉集合とする.
連続写像 f:X\to Y に対し,
f_Y=f\times \mathrm{id}_Y:X\times Y\to Y\times Y
とおく.射影 p:X\times Y\to Y に対し,
[tex:f(A)=p*1] は閉集合.//

*1:A\times Y)\cap{f_Y}^{-1}(\Delta