秋葉 康之『クォーク・グルーオン・プラズマの物理』共立出版 (2014)

クォーク・グルーオン・プラズマの物理 ―実験室で再現する宇宙の始まり― (基本法則から読み解く物理学最前線 3)

  • 弱い相互作用は,ベータ崩壊を起こす重要な力である.この相互作用はW粒子とZ粒子という陽子の100倍近い質量をもった重い粒子によって媒介される.重い粒子の到達距離は短くなり,その結果,相互作用の見かけの強さが弱くなる.弱い相互作用が弱かった主な理由はここにあり,その本質的な強さは電磁相互作用と同じ程度である.
  • QGPは,素粒子場の相転移を実験的に実現し研究できる唯一の場合である.