日本語に文はなかった
日本語にはもともと文がなく,名詞句だけがあったのではないか.
- 「N が V する.」は,名詞句「N が V する N'」から「N'」が欠けた形.このとき,「N が」は「V する」にでなく「N'」にかかる.
- 「N は V する.」は,名詞句「V する N」の倒置.助詞「は」は倒置したしるし.名詞句「N が V する N'」があって名詞句「N は V する N'」がないのはそのため.
- 終助詞「わ」「な」「か」は,「我(われ)」「汝(なれ)」「彼(かれ)」の意.これらがつくと,実は名詞句になっている.
- 「わ」は話し手の判断・意志であることをあらわす.
- 「な」は確認・同意の.話し手が聞き手の判断・意志であると予想していることをあらわす.禁止の「な」は「な…そ」の「な」がうしろにうつったものか.
- 「か」は,話し手の判断・意志でもなく,聞き手の判断・意志かどうかも予想できないことをあらわす.
http://d.hatena.ne.jp/yoshitake-h/20100918
- 形容詞にはもともと活用がなく,語幹が直接 名詞を修飾した.例の多くはク活用:「長話」「早口」「大口」「薄味」.シク活用:「優男」.
- 日本語の「主語がない文」といわれているものは,むしろ最後の名詞が省略されている.