Arzelà の定理

Arzelà の定理 閉区間 上の一様有界な連続関数列 が連続関数 に収束するとき,

(1) が一様収束の場合,任意の に対し, が存在して

ゆえに

よって結論が言える.


(2)(Dini の定理) が非増大列の場合, を固定すると,

の開集合の非減少列で,
はコンパクトなので, が存在して
したがって は一様収束.よって(1)より結論が言える.


(3)一般の場合,

とする.

となる連続関数 全体の集合を とおく.


(4)このとき任意の関数列 は各点で0に収束する.


(5) ならば なので

が存在する. より,

よって

を言えばよい.


(6)

となるようにとり,

とおくと,
よって は各点で0に収束する連続関数の非増大列なので,(2)より


(7)一方,
より,

よって帰納法により,

したがって

小平邦彦「解析入門」岩波書店
軽装版 解析入門〈1〉