Catalan 数と Polish notation

むかし,Catalan 数がある円順列に等しいことが Polish notation によって説明できることに気がついたが,調べてみたらすでに知られていた.
David Singmaster, An elementary evaluation of the Catalan numbers, American Math. Monthly 85 (1978) 366–368
Catalan 数 Cn とは,2項演算によって n+1 個のものの積をつくるときの括弧のつけ方の個数.
積を Polish notation で書くと,n+1 個の項(a と書く)と n 個の演算記号(* と書く)の列になる.
この列は次の条件をみたす:「左から見ていくとき,項が演算記号より多くなるのは最後だけ」.
一方,n+1 個の項と n 個の演算記号をまるくならべるとき,上の条件をみたすように切れる場所がただ1つあることがわかる.
(*aa を1つの項と見なせば,*aa の途中で切ることはできないから,数学的帰納法が適用できる.)
また,n と 2n+1 がたがいに素なので,切る場所が異なるとならび方が異なる.
したがって,Cn=2n+1Cn/(2n+1)=2nCn/(n+1).