クライン,正20面体と5次方程式 (2)

X^5+aX^2+bX+c=0 の解法

1. 解を X=x_0,\,\cdots ,\,x_4 とする.
2.(x_0:\,\cdots\,:x_4) がわかれば,たかだか1のべき根倍をのぞいて解がきまる.
3. (x_0:\,\cdots\,:x_4)\mathbb{P}^3:\sum x_i=0 の中の2次曲面 C:\sum {x_i}^2=0 上の点.
4. 解の偶置換の群 A_5\subset SO(4)\simeq (SO(3)\times SO(3))/\pm 1 は,C\simeq\mathbb{P}^1\times\mathbb{P}^1 に作用する.
5. C\simeq\mathbb{P}^1\times\mathbb{P}^1 の2つの成分それぞれには,正20面体群として作用する.
6. 係数 a,\,b,\,c と判別式の平方根により,2つの \mathbb{P}^1/A_5\simeq\mathbb{P}^1 上の点がきまる.
7. 正20面体方程式を解いて,C\simeq\mathbb{P}^1\times\mathbb{P}^1 の点がきまる.