代数学の基本定理の証明

http://d.hatena.ne.jp/yoshitake-h/20070709#p3
http://d.hatena.ne.jp/yoshitake-h/20070920#p2

定理 複素数係数の任意の1次以上の多項式 複素数根をもつ.

証明1

  • 根が存在しないとすると,


とすると,


より, が存在して,

よって,

矛盾.//


証明2

  • Paul Loya 氏によるもの.

http://people.math.binghamton.edu/loya/
http://people.math.binghamton.edu/loya/papers/LoyaFTA.pdf

  • 上の証明を,関数論を用いない形に焼き直す.
  • 準備.


と『定義』すると,

実変数の複素数値関数 に対し,

より,

  • 根が存在しないとする.


とおく.

より,

よって,

(Cauchy-Riemann 方程式.複素数変数の関数の連鎖律を用いずに導出している.)

  • そこで


とおくと,積分微分の順序交換 より,



よって は定数. で連続なので,

  • 証明1と同様に, が存在して,


よって,

矛盾.//