計算化学

電子のスピン.複素数とスピノル.

  • 空間ベクトル が正規直交基底であるとする.
  • 電子の磁気モーメント 方向の成分を測定するとき,値は+1と−1の2つ.
  • 測定結果がつねに+1である状態を つねに−1である状態を とする.
  • それ以外の状態は複素数係数の1次結合 で表される.
  • 方向の成分を測定するとき,値がつねに+である状態は,

    で表される.
  • この状態の電子に対し, 方向の成分の測定値が +1 である確率は −1 である確率は であり,期待値は,
  • Euler の等式.


  • 方向の成分を測定するとき,値がつねに+である状態は,

    で表される.このとき,
  • 複素数 に対し,ピノ という.