アシェラとは何か

  • 旧約聖書に出てくるアシェラは,神を礼拝する際,木の柱を地面に立てたものだと推測されている.
    アシェラはもともとウガリット神話にある神々の王エルの配偶神の名であった.
    それが後に,ヤハウェ/バアルという嵐と雷の神の配偶神へと地位が変わった.なぜか.
  • アシェラについて次のような仮説を考えてみた.
    • それは雷は高いところに落ちることが多いという経験則にもとづくものではなかったか.
    • 雷が来そうな天気になると,木の柱を地面に突き立ててそこに落雷させることにより,家屋への被害を防ごうとした.
    • そのような習慣によって,木の柱が,嵐と雷の神に対して人間のためにとりなしをしてくれる,嵐と雷の神の配偶神と見なされるようになった.
    • すなわち,アシェラは避雷針だったのではないか.