線形代数学2

  • ベクトル空間と部分空間.
  • 授業後に「ランクって何でしたっけ?」と聞かれて次のように答えた.
  • m×n 行列 A と n 次列ベクトル x に対し,A x = 0 は n 個の未知数に関する m 個の方程式を表す.
  • しかしこの m 個の方程式には無駄があるかも知れない.いらない方程式,すなわちそれを除いても解が増えないような方程式があるかも知れない.たとえば,A のある行の成分がすべて0である,A の2つの行が一致する,といった場合.
  • そこで,いらない方程式を一つずつ除いていく.最後に r 個の方程式が残ったとする.この r 個の方程式からはどれを除いても解が増える.この数 r が行列 A のランクである.
  • まとめると,A x = 0 の表す m 個の方程式に対し,解を増やさずに方程式をいくつまで減らせるか,が行列 A のランクである.