相対論から量子論へ

  • 相対論は剛体を禁じる.質点のみ.
  • 自然には定常状態が豊富にあるのに質点の静力学はあまりに貧弱.剛体の静力学には剛体の形の分だけの豊富さがあった.
  • 質点の静力学が貧弱なのは,運動エネルギーが負の状態が考えられないから.
  • 量子論では,運動エネルギーが正である領域で物質を波と見なし,三角関数で表す.運動量は波数ベクトルの定数倍,したがって運動エネルギーは波数ベクトルのノルムの2乗に比例する.
  • 波数ベクトルの成分を純虚数にとれば,指数関数を運動エネルギーが負である領域の様子を表すと解釈することができる.
  • 運動エネルギーが負である領域があるおかげで,量子論は多様な定常状態を記述することができる.