代数学の基本定理

Galois 理論による証明というのもあっておもしろい.
K/\mathbb{C} を有限次拡大として,K=\mathbb{C} を示す.
K/\mathbb{R} は Galois 拡大としてよい.
その Galois 群の 2-Sylow 群による不変体を L とすると,L/\mathbb{R} は奇数次拡大.
中間値の定理より,実係数奇数次多項式は実零点をもつので,L=\mathbb{R}.
したがって,K/\mathbb{R},\;K/\mathbb{C} は2べき次拡大.
K\neq \mathbb{C} とすると,K/\mathbb{C} の Galois 群は2群なので,指数2の部分群をもち,その不変体は \mathbb{C} の2次拡大.
一方,複素係数2次方程式複素数解は具体的に書けるので,\mathbb{C} の2次拡大は存在しない.矛盾.よって K=\mathbb{C}.
http://d.hatena.ne.jp/yoshitake-h/20070709