重心細分とくりこみ

空間のホモロジー論の急所は,位相と組合せ構造を関連づける重心細分の議論にある.それは,単体複体のホモロジー論の場合,単体近似定理の,特異ホモロジー論の場合,切除定理の証明に現れる.
空間を単体分割するということは,単体より小さいスケールを無視する,すなわち紫外領域をカットオフすることになる.重心細分をくりかえすことは,カットオフのエネルギーをどんどん大きくしていくことに相当する.